2011年6月16日

【寄稿】はじめての家島体験記(京都の中村君編)

ieshima 2011年6月16日 by ieshima

はじめまして、こんにちは。京都から来ました、家島初観光の中村です。

今回は何の前情報もない所から、家島を歩いてみた感想を書かせて頂きます。

京都から車で姫路港まで2時間。

車を降り、ここから定期船で家島まで向かいます。 

定期船は『高速いえしま』と『高福ライナーの』2つがあり、

今回は高速いえしまに乗船。離島を訪れるのは初めてなので、

1日に2、3本しか船が無くて、しかもお年寄りの方がちょっと乗ってるだけで

採算が取れない…と勝手にイメージしていました(失礼)。

ですが、意外にもスーツを着た人や若者で混んでいて、男3人並んで座る羽目に。

あと、ちゃんと(?)一日20本ほど便があり、

終電ならぬ終船は20時なので、安心してゆっくりできますね。

船内は船というより観光バスのようでした。

船に乗った経験すらほとんどなく、船酔いが心配でしたが、一瞬「ふわっ」と浮いた感覚がしただけで、

あとは割と快適でした。楽勝楽勝、もう船も幽霊も怖くないわ!と思いましたが、

下船後同行の家島リピーターA氏曰く「今日はあんまり揺れなかったね」だそうで。

甘かった…。

30分後、家島に到着。造船業も盛んという事で、大型船舶やクレーンの大きさに圧倒されます。

まずは腹ごしらえに料理旅館 おかべさんでお昼を頂きます。

イカとタイのお刺身、わかめとタコの酢の物、白身魚のフライ、

茶わん蒸し、あらで出汁を取ったお味噌汁、いかなごの釘煮など、海の幸づくしです。

そしてメインのサバの刺身を頂きます。

今までサバは焼いたり、煮たりして食べるものだと思っていたので、

お刺身で食べられる事に驚きました。

鮮度が良くないと刺身では食べられないそうで、初めて食べましたが、

サバのうま味が焼いた時よりもはっきり感じられてとても美味しかったです。

次は「スズキ」の煮物。スズキなんて日頃ほとんど食べることがなく、

言われなかったら何の魚かわからないです。

きっと家島の人はさかなクン並に魚の名前をご存じなのでしょうね。

回転寿司に行っても外国産のエビとサーモン位しか食べない自分ですが、

食わず嫌いせず、いろいろ食べてみようかな。

魚ばっかりで飽きるかなーと思ってたけど、全然そんなことはない、全部おいしかったです。

魚介類自体も種類が多いのですが、その調理法が刺身だけでなくフライや酢の物など

バリエーション豊かでした。

しかし、量が…多い。なんとか食べ切りましたが、次から次へとおすましやら何やら出てくる。

「若いんだから、全部食べろよ!」と言われましたが…。

いや、若いですけど。これは多過ぎでしょう。

同行の女の子が少し残していましたけど、食べてあげる余裕はありません。

『おかべ』さんは年配のお客さんが多いらしいですが、

もし完食されているのなら一若者として敬意を表します、ほんとに。

腹ごしらえも済み、いよいよ家島観光に出かけます。

とりあえず近場から回ることにして『どんがめっさん』に。

その昔、主人の帰りを待ちつづけ長い歳月のうちに石になってしまった大海亀だそうで、

現在は航海の安全をつかさどる水神として信仰を集めているそうです。

続いて真浦神社に向かいます。家島神社の里宮のひとつで、

『奥津彦神』『奥津姫神』や先ほどの『どんがめっさん』も祀っているそうです。

内陸部の方に入っていくと路地の中に、家島の方の生活が垣間見られます。

生活感がありながら時間がゆっくり流れている様に感じられました。

そのままず~っと歩いて『清水公園』に到着。

家島十景の一つに数えられる『監館眺望』からの景色は、

大変きれいでしたが、この日は少し霞んでいたのが残念です。

そして、いよいよメインの『家島神社』に到着です。

家島十景の一つ『天満霊樹』と呼ばれるだけあり、

自生する美しい原生林に囲まれた、とても神聖な空間がそこにはありました。

家島の外れにあるせいか、生活音もまったくせず静謐で、

ここは本当に神域なのだと思わされました。

今回の家島観光はここで終了です。

来る前はただの漁師町だろうと思っていたのですが、

実際に来てみると、雄大な自然に包まれた美しい生活があって、

また訪れてみたいと思うようになりました。

残念ながら景色が少し霞んでいて、

家島本来の美しさは見る事が出来なかったかもしれないですが、

それでも家島から見る景色は十分にきれいでした。

次回は是非天気の良い日に訪れたいものです。